2019/06/25 今夜は毎月恒例の在宅医療スキルアップセミナー、今回のテーマは「エビデンスに基づいた在宅排泄ケア」について。講師を務めて頂いたメディヴァの入川文さんは、前職はユニチャーム・メンリッケにてオムツのフィッティングをはじめとして、排泄ケアのコンサルタントをなさっていたスペシャリスト。
排泄とは羞恥心やプライド、身体状況に密接に関わるもの。排泄動作や陰部は人に見られたくない。排泄したときの臭いや音が気になるし、排泄後はきれいにしていたい。できれば人の手を借りたくないが、してもらうとすれば誰?
こうした当たり前のことが、目の前のケアに没頭していると見えなくなる。改めてその基本を確認しつつ、失禁や尿漏れ、便秘などのアセスメント方法を体系的に学び考えることの大切さを分かりやすく講義して下さいました。
さらにはおむつの使い方について、現物を使いながらの実演が分かりやすかったです。「オムツと尿取りパッドは、メーカーを合わせるべき」など、普段現場でたくさん排泄ケアに当たっておられても、案外知らずに行っていることも多いのだろうと感じました。
排泄とは、尿意を感じるところから始まり、移動、トイレ動作、後処理まで、様々な動作がつながって行われます。よって排泄ケアとは、この一連の動作の中で、本人が出来ないところをサポートするもの。一方で排泄ケアは、在宅では介護者が最も困難と感じていることでもあります。
こうして正しい知識を得ることで、排泄にまつわるトラブルやストレスが軽減されれば、施す方も受ける方も介護負担を減らすことができれば、在宅生活の継続やQOLの向上につながっていくでしょう。
入川さんご紹介頂いた
名古屋大学による排泄ケアマニュアル