月別アーカイブ: 2015年6月

日本経済新聞(日曜版)「診療×IT」の特集で当院が取り上げられました

医療業界でも多くの場面でIT化が進んでいます。日本経済新聞の日曜版で病院やクリニックなどでITを活用している事例が特集され、当院の取り組みが記事として掲載されました。

当院では在宅医療を開始して以来、院内外との情報共有と業務の効率化のためにスマートフォンやWEBなどのICTツールを全スタッフで活用しています。地域の中で多職種、多事業所が関わる在宅医療において、よりよい医療や介護を提供するためには、1人の患者さんに関わる多職種が同じ情報を共有し、同じ方向を向いている必要があります。ICTはそのような場面では非常に強力なパートナーです。今後、ますます進歩するITが、患者さんの利益につながるよう、上手な使い方を常に模索していきたいと思っています。

ご興味のある方は、ぜひご一読ください。

【掲載記事はこちら】
→ 日経日曜版_20150614

日経日曜版_20150614


関東中央病院にて「病院から在宅医療へ がん診療における円滑な連携のポイント」というテーマでセミナーを開催

昨夜(6/5)は私達の主な連携先のひとつである関東中央病院にて、「病院から在宅医療へ がん診療における円滑な連携のポイント」というテーマでセミナーを開催する機会を頂きました。当院からは遠矢院長、五味一英医師、篠田裕美医師の3人で、それぞれ在宅医療におけるがん緩和ケアの総論、症例紹介、在宅緩和ケアパスについて講演し、病院スタッフにあまり知られていない在宅医療についての全体感をお伝えいたしました。

今回は、がん診療における役割分担というテーマでした。がんの診断に始まり、数年に及ぶ苦しい治療に寄り添いつづけるがん治療医にとって、患者さんとの命がけの信頼関係やその責任感の重さから、ご参加されていたある先生からは「私は、自分ががんの診断を行った患者さんは、棺桶に入るまで面倒をみろと教わってきた」とその心境を吐露されていました。

それでも患者さん側のQOLを中心に考えると、病院のがん治療医が終末期に出来ることには限りがあります。私たちは在宅医療を行う医療機関として、その真心をしっかり受け継ぎながら、残された時間を大切に過ごすための支援を担当します。このふたつの専門性がひとつながりになることで、患者さんにとって、また我々医療者にとっても、本当に安心出来るがん診療が可能となるのだと思います。今回の病院医、看護師らへのセミナーは、その大きなステップになったことを実感しました。これからも積極的にこのような活動を続けていきたいと思っています。

セミナー 遠矢院長 五味医師 篠田医師 全員


家族の木 ~家族志向ケアについて深めよう~

5月20日(水)に当院の杉谷医師による「家族の木」についてのセミナーが開催されました。

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患者様には、患者様を支えておられるご家族がいます。患者様をケアするときに、ご家族も合わせてケアすることが必要でかつ重要であるという、家族志向・家族志向ケアについて学びました。
これらを学んだ後、事例を元にお芝居をしました。このお芝居のシナリオはスタッフが事例を元に作成し、小道具からこだわりました。スタッフによる感情こもった迫真の演技が繰り広げられ、笑いが起こる場面も。

 

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この演技から得られた情報や、人の誕生から晩年期までの人生の経過を円環に描いた家族ライフサイクルを参考にして、家系図を作成し、家族の思いや関係性について仮説を立て、どのような支援や問題が起こりうるかグループ毎に話し合いました。

 

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ケアマネや看護師など他職種に参加していただき、様々な視点で話し合うことが出来ました。また、患者様やご家族に対するさらなる深い関わり方や、患者様を含めたご家族間を円滑にする関わり方についてお互いに意見を交換し合いました。

 

このセミナーで得られた内容を、今後に活かしていきたいと思います。参加してくださった皆様、お忙しい中ありがとうございました。

 

(看護師 石丸結理)