8月24日に当院にておこないました、ユマニチュードの講演会のご報告です。こちらをご覧下さい。http://www.sakura-urban.jp/blog/?p=548
セミナー中で紹介された映像では、メソッドの実践によって精神症状をもつ患者さんが
心を開いていくさまが次々と映し出され、それは感動的ですらありました。
長いあいだ拘縮していた患者さんの手が開いたり、頑なに散歩を嫌がっていた患者さんが
外出したり、あるいはシャワーを嫌がっていた患者 さんが素直に浴びてくれるようになって
いくのです。そこには、単純に機能的な動きの発現だけではなく、明らかに何かが伝わった
というしるしが見て取れました。
こう書くと、まるで宗教のようですが、、、
たしかに、患者さんに対するジネスト先生の視線や触れ方は慈愛に満ちていて、
聖職者のようでした。ただ、その技術はジネスト先生のような限られた人だけが
できるというものではありません。誰でもが修得できる形に落とし込まれているのです。
また、データとしても、このメソッドにより、ケアの拒否や暴力が減り、ひいて
は介護者のストレスが減ることが示されているとのこと。
もちろん、実際の現場で実践していくにはきっと様々な困難があることとでしょ
う。また、上述した事例は一部なのかもしれません。
ですが、純粋に患者家族あるいは患者の立場を想像すると、理想の介
護の姿のありようを見た思いがしました。また、患者さんの認知機能低下によって
悩み・ジレンマを抱える看護師や介護職にとって福音となるメソッドだと感じました。
これから少しずつ日本国内でも普及していくものと思いますし、ぜひそうあって
ほしいものです。
個人的にも、ささやかですが、その広がりを支援していきたいと願う次第です。
外来事務 長田