2018/4/29-30 第20回日本在宅医学会大会が東京 品川で開催されました。
当院スタッフも大勢で日頃の取り組みを発表しました。発表者と発表内容は以下の通りです。
特に看護師の宍戸と五島がエントリーした「在宅における抗がん剤の曝露対策の実態調査」は全238演題中の優秀演題6演題に選ばれました。(別ブログでご紹介)
発表 | 氏名/職種 | 発表演題 |
最優秀演題 候補口演 |
宍戸結理 | 在宅における抗がん剤の曝露対策の実態調査2 |
公募 シンポジウム |
村島久美子 | 認知症になっても安心して暮らすことができる地域を目指して 認知症初期集中支援チームの活用 ~認知症の人も住みやすい地域を目指して~ |
シンポジウム | 村上典由 | 在宅療養支援診療所の組織マネジメント ~組織の価値を高める5つのポイント~ |
ポスター | 赤崎真理 | 新しい在宅支援のカタチ ~看護小規模多機能型居宅介護を利用した症例を通して~ |
ポスター | 船木巳加 | 遺族会がスタッフに与えた影響 ~スタッフもケアされる空間~ |
ポスター | 篠田裕美 | 認知症のある家族とのがん看取り ~緩和ケアサポートパスでみえた家族ケアへの視点~ |
ポスター | 大場哲也 | 看護小規模多機能型居宅介護における、看取り支援の在り方について ~事例を通して、サービスの特徴を活かした取り組みから考察する~ |
ポスター | 小澤敬子 | 高齢者心不全患者における 看護小規模多機能型居宅介護の在宅心不全ケアモデル |
ポスター | 高木理江 | 訪問診療同行看護師の役割と意義 |
ポスター | 染野良子 | 安心できる在宅移行を行うための支援についての検討 -社会福祉士の立場から |
ポスター | 大須賀悠子 | 診療所薬剤師の役割と意義の追求、質の向上に向けて -在宅療養支援診療所薬剤師連絡会の立ち上げと活動報告- |
ポスター | 五味一英 | 急性期医療と在宅医療をつなぐ ―病診連携カンファレンスを通して― |
ポスター | 遠矢有紀子 | 在宅医療における診療記録の ディクテーション(口述記録)の有用性について |
●在宅における抗がん剤の曝露対策の実態調査2 (宍戸結理)
●認知症になっても安心して暮らすことができる地域を目指して
認知症初期集中支援チームの活用 ~認知症の人も住みやすい地域を目指して~ (村島久美子)
●在宅療養支援診療所の組織マネジメント ~組織の価値を高める5つのポイント~(村上典由)
●新しい在宅支援のカタチ ~看護小規模多機能型居宅介護を利用した症例を通して~ (赤崎真里)
●遺族会がスタッフに与えた影響~スタッフもケアされる空間~ (船木巳加)
「ホームホスピス宮崎 かあさんの家」「フォーピース紫原」を見学させていただきました。
2018/04/15-16 当院のメンバーが宮崎と鹿児島の2つの施設に見学させていただきました。
「ホームホスピス宮崎 かあさんの家」
市原さんが語られるひとりひとりの看取りの物語をささえている介護士さんたちの努力と情熱が素晴らしく、あえて施設化しないことで、柔軟な対応が可能となり、地域の様々なニーズに応えているとのこと。医療を最小限にしながら、喜びを最大限にしていく在宅ホスピス。様々な研修で医療マインドと必要なスキルを身につけ、実践なさっている介護士さんたちが地域ホスピスケアを支えていらっしゃいました。
「フォーピース紫原」
鹿児島市内で在宅医療と訪問看護を展開されているひさまつクリニック様が昨年開設された看多機「フォーピース紫原」を見学させていただきました。医療ニーズが高くなっても「いつもの場所、いつもの人たち」で対応できるという安心感は、言うまでもなく様々なメリットをもたらします。かあさんの家同様、痰の吸引や介護技術などについて積極的に習得出来るように教育カリキュラムがあったり、また隣接する訪看ステーションとの情報共有にも様々な工夫があったりしました。
両施設の皆様、本当にありがとうございました。
世田谷区からの委託事業「認知症在宅生活サポート事業」が始まりました。
2018/04/01 今年度から5年間、世田谷区から受託しました「認知症在宅生活サポート事業」が始まりました。認知症初期集中支援事業を5年間担ってきた桜新町アーバンクリニックを中心としたチームが運営していきます。
世田谷区のこれまでの取り組みとして、地域包括支援センターでの「もの忘れ相談窓口」や、認知症に関する普及啓発、ご家族の支援、地域密着型サービスの積極的な整備など、在宅生活支援施策を進めてきました。今回のセンター事業は、構想から足掛け4年以上、万を持して平成30年4月からスタートするもので、認知症の人の在宅生活支援のための専門的・中核的拠点として「世田谷区の認知症ケアモデル」の構築を目指す役割を担います。
世田谷区豪徳寺2丁目28-3 厚生会館2階
世田谷区認知症在宅生活サポート室
03-6413-7050
新しいメンバーとともに、これから色々と活動してまいりますのでどうぞ宜しくお願い致します。
「おひとりさま」の上野千鶴子先生が見学にお越しくださいました。
祐ホームクリニックの武藤真祐先生がお越しくださいました。
クリニックで恒例の餅つき大会を開催しました。
イアン・フィルプ先生の特別講演会のお知らせ
英国スターリング大学グローバル・エイジング分野教授であるイアン・フィルプ先生の来日の機会に、講演会をして頂けることが急遽決まりました。
イアン教授は、英国の高齢者医療の分野で活躍されていた医師で、NHSの高齢者ケアの医療者の最高責任者であり、2000年から2008年まで高齢者のための国家レベルのサービスフレームワークを開発にあたられました。この枠組みは健康と社会的ケアのための品質基準を設定しており、主な目的は、高齢者の尊厳を軸として、不必要な病院入院の防止、早期退院支援、専門家のケアによる長期的な病気を軽減により、高齢者のための健康的なライフスタイルと自立を促進することです。
またEasyCare Academyという組織(https://www.easycareacademy.com)の創業者として、高齢者ケアのアセスメントツール(Respond 4.0)と高齢者のニーズと希望に関する世界的なデータベース(Inform 2.0)の作成にもリーダー的な役割を担っておられます。
日時 11月7日火曜 18:30-
場所 世田谷区用賀2-15-5 朝日生命ビル2階
(桜新町アーバンクリニック在宅医療部)
世田谷記念病院と地域連携の合同勉強会を実施しました。
2017/10/11 世田谷記念病院の先生方7名を含む病院スタッフの皆さんとともに、地域連携の合同勉強会を実施しました。世田谷記念病院は回復期や療養型病床で、在宅移行過程やレスパイトなど地域の様々な入院ニーズに応えてくださる小回りのきく200床の病院で、当院もよく連携させていただいています。
在宅移行、退院支援をテーマに、誤嚥性肺炎を繰り返し中心静脈栄養となった入院中の方を事例として、在宅移行できるかについてをテーブル毎にグループ・ディスカッションしました。いつも地域で同じ患者さんに関わっている病院医療と在宅医療のスタッフ同士が共に考え、互いの立場やカルチャーを感じる機会が得られ、互いの性格や気持ちの分かる連携を目指していきたいと思います。
看多機ナースケア・リビングが英国スターリング大学DSDCから ゴールド認定受賞
今年5月に開設しました看護小規模多機能「ナースケア・リビング世田谷中町」と隣接するグランクレールが英国スターリング大学の認知症サービス開発センターからゴールド認定受賞!ヨーロッパ以外では初めての受賞とのことです。
スターリング大学のwebサイトで紹介されています。
——————————-
医療法人社団プラタナス「ナースケア・リビング世田谷中町」
日本初、認知症デザインの最高評価受賞
伝統色の採用に、英国スターリング大学DSDCが《ゴールド》授与
株式会社メディヴァ監修し、医療法人社団プラタナスが運営する世田谷区初の看護小規模多機能型居宅介護事業所「ナースケア・リビング世田谷中町」が、2017年7月24日に英国スターリング大学認知症サービス開発センター(以下DSDC)より、認知症デザイン認証で最高峰の評価である「ゴールド」を授与されました。東急不動産株式会社が開発した「グランクレール世田谷中町ケアレジデンス」と同時受賞であり、日本では初めての受賞となります。
人としての尊厳を支える、認知症デザイン認証
認知症デザイン認証は、世界各国の研究で明らかになったエビデンスをもとに英国スターリング大学DSDCにより開発されたもので、物理的環境と社会的環境を整えるための基準を示したものです。目的は、建築や内装のデザインがもたらす影響力を最大限に活用することにあります。認知症の人たちは認知機能の低下や老化による視力や聴力の低下などから生じる問題に日々直面しますが、認知症デザインは認知症の人々が物事に前向きに関わることを促し、コントロールできることを取り戻し、できる限り自立した生活を手助けすることで、人としての尊厳を最大限尊重します。
最高評価《ゴールド》の基準
認証評価は細かな基準に基づき英国からの審査官2名により行われました。英国では過去に69の施設が認証を授与されていますが、英国以外では今回初めての授与となる。中でも「ゴールド」は必須項目を満たした上で、全項目345項目のうち90%以上が基準を満たす施設だけに贈られる最高峰の評価となります。看護小規模多機能型居宅介護事業所である当施設は、認知症デザインの原則と日本の文化や慣習を融合させたものとしても高い評価を獲得。例えば利用者がよく使う空間は、空間認識を助けるために充分な色調のコントラストをつけることが推奨されますが、そこに日本の伝統的な色合いを採用しました。
レスリー・パーマー氏コメント
英国スターリング大学DSDCの首席建築士であるレスリー・パーマー氏は今回のプロジェクトに関して次のようにコメントをよせました。
「世田谷中町プロジェクトは、英国スターリング大学DSDCにとって、とても刺激的なプロジェクトでした。認知症デザイン原則を忠実に適用しつつ、生活や介護提供における英国と日本の間の文化的な違いを確認するために、日本側と密接に仕事をする必要がありました。その成果は、熟考された現代風のデザインに表れ、英国スターリング大学DSDCの認知症デザイン原則と日本特有の現代建築が融合したものとなりました。世田谷中町プロジェクトでは、看護小規模多機能型居宅介護事業所「ナースケア・リビング世田谷中町」、シニア住宅「グランクレール世田谷中町」に加えて、保育園、コミュニティサロンが併設しており、認知症の人たちが地域のコミュニティの中で、できるだけ自立して生活することをサポートするためのロジカルなアプローチとなっています。」
スターリング大学認知症サービス開発センターについて
(Dementia Services Development Centre)
英国北部スターリング(エジンバラの近く)に位置し、認知症の人々が暮らしやすい環境づくりのための様々な専門的な知見を有する大学付属の国際センターです。認知症に関する様々な側面において包括的で最新の情報を提供するために、世界中の研究や実践例を蓄積しています。25年以上にわたり、医療の専門家、建築家、デザイナーからなる多職種のチームによる認知症の人にやさしい環境デザインの重要性を広めています。ケアやデザインを通して認知症の人が暮らしやすい環境をつくるため、地域を巻き込んだ認知症にやさしいコミュニティを確立させるため、また認知症の人々のための政策提言やサービス向上のため、これまで様々なプロジェクトに取り組んでいます。
スターリング大学認知症サービス開発センターのWebサイトはこちら
看多機管理者の片山看護師のインタビュー記事を紹介します
当院の看多機で使わせてもらっている特殊浴槽メトスさんによる、看多機管理者の片山看護師へのインタビュー記事です。看多機や在宅医療・ケアにかける思いをうまく引き出して下さっています。
よろしければご覧ください
ナースケア・リビング世田谷中町 編|VOICE with 個粋コンチェルト|METOS