当院では、日本プライマリ・ケア連合学会の東日本大震災支援プロジェクト(PCAT)、医療コンサルティング会社の㈱メディヴァ、地域の医療を守る会とともに、東日本大震災の被災地である宮城県気仙沼市の本吉病院および本吉地区のの在宅医療体制作りの支援をさせていただくことになりました。
気仙沼市の本吉地区は人口約1万人の町で、東日本大震災以前より高齢化が進み、慢性的な医師不足・医療資源不足の状態でした。そこに震災とその後の津波によって大きな被害が出て、病院は1階が浸水して診療が不能に、本吉病院以外の医療機関はほとんど無くなってしまいました。
加えて、仮設住宅等での避難生活の長期化によって高齢者のADLは低下し、非常に多数の世帯所有車両が失われ、公共交通機関も大きな被害が出たことで、高齢者の医療機関への移動が困難になっています。
そんな中、本吉病院を拠点とした、在宅医療、訪問看護や介護によって、限られた地域資源で効率的な医療・介護サービスを提供をするための活動が始まりました。
当院の役割は、すでに都心部ではある程度普及している在宅医療を、本吉地区の医療・介護スタッフの方々に対して技術的な支援をするとともに、地域住民の皆様への啓発活動をお手伝いする、といったものになります。
1) 在宅医療シンポジウム開催
2) 在宅医療・訪問看護遠隔セミナー
3) 在宅医療コーディネーター育成
4) 在宅医療現場での実地研修
支援期間は来年の3月末までの約5ヶ月間。本吉病院の皆さん、PCAT、メディヴァ、地域の医療を守る会の皆さんと一緒に精一杯支援してまいります。