当院の片山智栄看護師の認知症に対する取り組みが、2月18日付の読売新聞で紹介されました。
当院では昨年より、「認知症初期集中支援チーム」を設置し、認知症の方(認知症の疑いがある方含む)およびそのご家族に対して「生活歴の聞き取り、ケア方針の作成」や「ご家族へのカウンセリング」などの初期支援を行っております。それにより、認知症の方が住み慣れた地域で住み続けられることをねらいとしております。これは昨年に国が打ち出した新たな認知症施策のひとつであり、研究事業としての取り組みが始まっています。
この取り組みの背景としては、認知症の方本人の意思の尊重への配慮と医療費負担の増加が挙げられます。オランダ、フランスなど欧州地域では既に国家政策のなかに早期の受診や対応を充実させることで認知症の方の意思を尊重しつつ、医療費を削減する取り組みが国中に浸透しているにもかかわらず、日本では早期対応が不十分なため、症状が悪化し、精神科への入院を余儀なくされる認知症の方が多く発生し、その結果として医療費の増加を招いている傾向があります。
当院では認知症初期集中支援チームの活動により、認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けることができる社会の実現に貢献していきます。
以上
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片山 智栄看護師
医療法人社団プラタナス 桜新町アーバンクリニック在宅医療部
防衛医科大学校高等看護学院卒業
防衛医科大学校病院消化器外科病棟、集中治療部(ICU/CCU)勤務
現在は桜新町アーバンクリニック看護師として在宅訪問診療の現場で在宅看護に従事