いのちを学ぶ絵本①

BOOKS 2022.03.28

いのちを学ぶ絵本シリーズは、暮らしのなかで命や死、病気と向かい合うときに力になってくれる絵本を、現場の医師と看護師が選びアーカイブしたものです。 子どもだけではなく大人にも優しく学びを与えてくれています。

悲しみのゴリラ

大切な人を失った子どもからの、「どうしてママは死んだの?」をまっすぐ受け止め、あたたかく応えるための力になってくれる本。

文:ジャッキー・アズーア・クレイマー
絵:シンディ・ダービー
訳:落合恵子
発行:クレヨンハウス

かぜは どこへいくの

すべての終わりは、はじまりである。 あらゆるものが巡ることを、優しく語りかけてくれる。 おやすみのときに、親子で読みやすい本。

文:シャーロット・ゾロトウ
絵:ハワード・ノッツ
訳:まつおかきょうこ
発行:偕成社

くまとやまねこ

大切な存在を失ったあと、無理にかなしみを忘れなくていい。
くらやみにいる人を受け入れながら、そっと一緒に歩きはじめてくれるような本。

文:湯本香樹実
絵:酒井駒子
発行:河出書房新社

とんでいった ふうせんは

記憶を色とりどりな風船にたとえ、記憶を失っていくことと、それを誰かが受け取っていくことの循環を優しく描いている。
認知症の家族を持つ子どもや大人、年老いていく人と向き合う人々に読んでほしい本。

医療者としては、患者さんの症状を家族に話すとき、どうやって伝えると伝わりやすいのか…ということについて、考えを深めさせてくれる本でした。

文:ジェシー・オリベロス
絵:ダナ・ウルエコッテ
訳:落合恵子
発行:絵本塾出版

もしもの世界

選ばなかった選択肢、自分の意思と反して起きてしまった出来事。
医療の世界で日常のようにおきている、いのちの重要な意思決定。
考え尽くして決めたことでも、「もしも、あのとき」と考えてしまう気持ちに寄り添ってくれる。
そしてそっと前を向かせてくれる。そんな絵本でした。
子どもも読めるけれど、大人の方がクルものがあるかもしれません。

作・絵:ヨシタケシンスケ
発行:赤ちゃんとママ社

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