いのちを学ぶ絵本④
BOOKS 2024.02.07
いのちを学ぶ絵本シリーズは、暮らしのなかで命や死、病気と向かい合うときに力になってくれる絵本を、現場の医師と看護師が選びアーカイブしたものです。 子どもだけではなく大人にも優しく学びを与えてくれています。
かなしみがやってきたらきみは
誰もが経験する「かなしみ」。その感情との向き合い方を軽やかに教えてくれる絵本。重くなりすぎず、それでいて、ちゃんと受け止めてくれるバランスが秀逸だと思いました。
子どもから大人まで、かなしみとの付き合い方に迷ったときに。
文と絵:エヴァ・イーランド
訳:いとうひろみ
発行:ほるぷ出版
ほら ここにいるよ
宇宙から見つめる、地球や、人間や、人の営み。壮大な視座からはじまるこの本は、子どもたちにこの星で生きていくための知恵を伝えている。
現場で出逢う、独りぼっちを感じている子どもたちと読みたい絵本です。
作:オリヴァー・ジェファーズ
訳:tupera tupera
発行:ほるぷ出版
あさになったので まどをあけますよ
変わらない景色を愛することは、今ある日常や人生を愛することに通じるのかも。子どもと読んでも楽しいですが、「今いる場所」を見つめ直したい大人も、ぜひ。
一枚一枚の絵がすばらしく、見入ってしまいました。
文・絵:荒井良二
発行:偕成社
マールとおばあちゃん
大好きなおばあちゃんに起きた出来事。
絵本のなかでは決して病名を語らず、特徴的な脳梗塞の症状について子どもの目線を通して語っている。意識がない時間を経て、記憶を失い、言葉がうまく話せない。その出来事が、子どもにはどう見えているのか。新たな視座が得られる本です。
ユニークでかわいいコラージュやドラマティックな色彩。絵が語る力ってすごいなぁと感動しました。
作:ティヌ・モルティール
絵:カーティエ・ヴェルメール
訳:江國香織
発行:ブロンズ新社